6月21日(木)

20日10:55に成田を発ったわけだけど,20日の16:30には空港に到着。
噂ではコペンハーゲン空港は規定以上のアルコール類の持ち込みなどには厳しいということだったのだけど,そういったこともなく無事に通関して,空港に到着。
驚いたことに,空港には東海大学ヨーロッパセンターの高橋先生,佐藤先生,それに高橋先生の奥さんが出迎えに来てくれていた。高橋先生は,生田先生の大学院の同級生。
 
その日の18:00からデンマークのリサーチャーを頼んでいる神長さんと打ち合わせ。
その後,駅の構内にあるBISTROで高橋先生たちと夕食をともにした。
いい出だしだった。

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次の日は,奥村さんがレンタルした車で,小学校とエコビレッジを取材。
デンマークの車には,写真のようなダイアルが貼ってある。
これは,駐車した時間を自己申告するためのもの。
ちゃんとあわせておかないと,罰金らしい。
でも,なぜかこれの高級品を,国際空港で売っている。買って帰っても役にたたない。

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訪問した,Taglemoseskolen(ティラモーセスコーレン)の入り口。
コペンハーゲンから12kmほどのところにある閑静な住宅地の学校。

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学校の外観。

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みんな自転車で通学している。デンマークには,ともかく自転車が多い。

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同じく学校の外観。

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学校を案内してくれたアントネン先生と通訳をしてくれた神長さん。

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学校の職員室。アメニティの高い空間がある。

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向こうの方には,コーヒーを飲みながら何事か相談している教師たちがいる。

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1階風呂にあるコンピュータ室。

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陽気に手を振ってくれる子どもたち。

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教室で目に留まったのは,不思議なデザインの椅子と机。
この椅子は,背骨の矯正のためのものだそうだ。

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でも,机も画板のような感じで,手前にスケールがついている。
そこに引っかかってものが落ちないようになっている。

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人形劇あるいはペープサートの道具もおいてある。
ところでペープサートって何語だ?

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低学年教室の後には,ボードゲームがいろいろおいてある。

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廊下には,「動物プロジェクト」で作った壁新聞が掲示されていた。

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子どもによって,できばえがかなり違う。

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クラフトのための実習室。かなり本格的な工作道具がならぶ。これは,小学校4年生からすべての子どもたちが取る科目とのことだ。

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天井からは吸塵装置からのホースがぶら下がっている。

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廊下には工作用の木材が積んである。

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1年生の教室。いろいろな道具が入った箱が棚に入っている。
右側にはマッキントッシュがある。型は古い。

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ちょうど年度末の大掃除だった。

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早く終わった子はワークブックをやっていた。
答えごとに塗る色が決まっていて,間違えずに塗ると塗り絵が完成する。


■デンマークの学校での環境教育についてマーチン先生へのインタビューから

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政府は自然環境の保全に力を入れている。…とはいっても,政府が押しつけるのではなく民間ボランティアレベルで実施されている。

この学校のある地域では,80年代の初めから,ゴミ分別とリサイクルについては意識が高かった。したがって,伝統的にそういう意識のある人が保護者になっているので,家庭でもすでに実践している子どもが多い。
しかし,時間とともに忘れられてくることもあるので,そういうことを考えなければならない。
また,移民もそういった意識を高めなければならない理由である。

デンマークでは1993年に学校教育法の改正を行った。そこでは,授業の一環として環境教育を取り上げなければならないことになった。この自治体では,pfojektで授業をすすめることになった。

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ヨーロピアンスクールのプロジェクト「緑の旗」に参加している。写真はそのシンボルマーク。
「でも,デンマークの国旗の方がいいでしょ」とは,アントネン先生の弁。

このプロジェクトでは,学校が「水」「エネルギー」「ゴミ」のうちどれかのテーマを選ぶ。
そして,テーマに関わる実践を行っていくが,それによって節約できた分が換算されて,報奨金が学校に還元される仕組みである。これを,「にんじんをぶらさげるポリシー」というらしい。
この学校では「ゴミ」をテーマに進めている。

プロジェクトは,学年に関係なく,低学年と高学年が一緒にグループで学習する。
・ゴミ袋を家庭から持ってきて,ゴミを分類する
・再生利用施設の見学
・学校で使う紙の再生
など,日本でもやっている活動が行われている。
今は2年目だが,これから徐々に高学年が低学年を教えるような形になってくれればいいということだ。

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ところで,「緑の旗」の活動はルールにしばられすぎだと感じているらしい。
写真のような手引き書があって,これにのっとってやらなければならない。
しかも,最後にレポートを市長に送らなければならないという。

しかし,この学校がこれまでやってきた草の根実践もだいじにしたいので,学校独自のプランを加味してやろうとしている。



ところで,プロジェクト学習は環境学習以外にもあって,その評価は…

8・9年生になると,プロジェクトは自分たちで計画を立てて,インタビューやビデオ撮影・編集などをし,コンピュータを使ってまとめるといったことが行われている。
この活動のテストとして,レポートの発表が実施されている。
(1)自分でどのように自律的に学習できたか
(2)プレゼンテーションの方法
(3)プレゼンテーションの内容
の3つの視点で2人で行っている。
進学の際にこの評点に重点が置かれていて,今後ますます重視されてくるだろうということだった。

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