Frankfurt生活22週目

<9月2日(日)>

夜の便でローマに飛ぶ。仕事は遅れているのだけど,ローマ視察の計画は随分前に立てていて,チケットもあるのでまあよしとしよう。日中はともかく原稿を進める。

11時30分着でローマに着いた。しかし荷物がなかなか出てこない。1時間ほどかかってようやくゲット。この時間からだと,ホテルから少し距離のあるテルミニ駅行きのバスになる。あまり治安の良い場所ではないということだったので,ホテルからの迎えを手配してもらっておいた。ゲートを出ると,名前を掲げたドライバーが待っていてくれた。ありがたい。料金も,旅行会社の手配よりは安い。部屋に入ると,疲れてすぐ就寝。


<9月3日(月)>

ローマといえばコロッセオらしい。地下鉄の駅を出たところに,いきなりどーんとコロッセオがあった。ところがこの入場券を買おうとすると長蛇の列。ガイドブック情報で,パラティーノの丘のチケット売り場で買うと良いということだったので,そちらにまわる。丘からの全景写真も撮るつもり。

ところがどうして,パラティーノの丘そのものもなかなか良い。ベンハーで見た戦車の競争をやったらしいチルコ・マッシモもここにある。

コロッセオは荷物検査だけですぐに入場できた。リフトで2階に上って見下ろすと,はるか下に競技場の地下(猛獣などを入れておいた場所らしい)が望める。どんな風にスタンドがあったのかとか,どんな風に競技を見ていたのかなどといろいろ想像させる。

パラティーノの丘の遺跡につながって,無料で入れるフォノ・ロマーノがある。ここもすごい。ともかく遺跡だらけ。いつごろできたのかとか,どうして今まで無事に建っているのかなどと,いろんなことを考える。

午後からは,バチカンに行ってみた。バチカン美術館も入場者の列らしい。明日並ぶことになった時のために,場所の確認。それと,サンピエトロ寺院の見学も。ところが,サンピエトロ寺院の荷物検査の列がすごい。なんとなく広場をまわって,インフォメーションで情報を集めたりして,その後はおきまりのトレビの泉とパルテノン。それで疲れてこの日は終了。


チルコ・マッシモ
チルコ・マッシモ
ここで戦車競争をやったということだ
カーブがきつそう


コロッセオ
パラティーノの丘からみたコロッセオ
フォノロマーノ
フォノ・ロマーノで…
暑い日で,あたりでベトナム風の日傘を売っている
ほんとに買う人もいるんだ
バチカン美術館
バチカン美術館の階段
二重らせんが面白い
今は下りしか使っていない


サンピエトロ寺院
サン・ピエトロ寺院
中に入ると厳粛な気持ちになる
前ローマ法王の棺の前は,祈る人で一杯


フォノロマーノの柱
フォノロマーノの柱が
夕日で透き通って見える


<9月4日(火)>

朝,まず息子の買い物。その後バチカン美術館に行ってみた。やはり行列。ガイドブック情報では,午後になると列が短くなるということだったので,後にしてサンピエトロ寺院に回ってみたところ,こちらも信じられない行列。しょうがないので,昼ご飯でも食べようといいつつ美術館に戻ってみると,列が短いしどんどん進んでいる。良いタイミングで入館できた。…のだけど,この美術館,どうもどこにいるのか,何を見るべきなのかがよく分からない。オーディオガイドも借りたものの,焦点が定まらない。流れのままにいつのまにかラファエロの間に着いたらしい。最近の忙しさで,予習ができていなかったこともある。旅行の予習はとても大事だ。でも,どこにいるのか,どこに何があるのかのインフォメーションが欲しかったな。システィーナ礼拝堂の最後の審判は,壮大な絵だった。

午後になってサンピエトロ寺院に行ってみると,こちらの列も縮小気味。少し並んで入れた。感想は,beyond description。ヨハネ・パウロII世の棺の前で大勢が祈りを捧げていた。

夕食を食べに,フォノ・ロマーノの近くを通った。夕日でフォノ・ロマーノの大理石の柱が透き通っているように見えた。何とも美しい風景だった。

仕事をしようと道具や資料を持ち歩いてはいたけど,ローマの地面は足にこたえる。夜は疲れて寝るだけだ。


夕日のコロッセオ
夕日に映えるコロッセオ
夜のコロッセオ
夜のコロッセオ

<9月5日(水)>

朝の電車でフィレンツェに移動。テルミニ駅にはスリが多いということだったのだけど,本当に居た。列車に息子とかみさんに続いて乗り込んだところ,かみさんとの間に女の子が3人,通路側から入ってきた。道を譲って,号車に入ったところ,息子の指定席にすでに人が。そのこともあり,大きな荷物を持った人が多いこともあり,大騒ぎ。そのうち,前の女の子が後ろを向いて戻ろうとする。しかも僕が持っているカバンの取っ手を握ってきた。どうもおかしい…と思っていると,「スリだ」とか「切符を持っていない子は出て行きなさい」とかの騒ぎになる。結局とられたものはなかったけど,やはりいたんだ。これまでにヨーロッパでスリを3回見たけど,全員女性だった。子供だし,捕まってもすぐに釈放されるんだろうな。

フィレンツェはなんと言ってもドゥオモ。他の都市にはない美しい概観のドームだ。まわりを回って,昼食をとり,ベッキオ橋を渡ってパラツィーナ美術館に行った。

帰りにウフィッツィ美術館の前を通ったらさっきは長かった待ち行列がほとんどない。閉館前1時間半。ここで入らない手はないということで,あきらめていたウフィッツィにも入れてしまった。ダ・ヴィンチの絵の前に立っているのが不思議に思えた。


<9月6日(木)>

朝からバスで市街の反対側の丘の上にあるミケランジェロ広場に行った。そこから見るフィレンツェ市街は美しい。

市街に戻って,ドゥオモに入り,それからクーポラに登った。そこから見る市街も美しい。いい街だ。

メディチ家礼拝堂は,なんと中がほとんど工事中。1/4ぐらいしか見られない。残念だった。

現地でもらった地図をみているとダ・ヴィンチ博物館というのがある。これは何だろうと行ってみると,ダ・ヴィンチが構想したいろいろな機械の模型が置いてあった。実際に動かせたりする。なかなか面白かった。でも写真は禁止。

夕方,ローマ門に行った。朝通ったときに見かけたライオンと犬(?)の像を見に。こんなにはっきり対になっているとは!行ってみるとどうも狐に見える。不思議なものだ。その後,ボーボリ庭園を抜けて街にもどる。イタリア旅行の仕上げに,ちょっとしたレストランで食事。タリアテッレに牛のカルパッチョ,イカの唐揚げ,どれもとてもおいしかった。

ドゥオモ
ドゥオモ
ともかく美しい


ドゥオモのクーポラからみた町
ドゥオモのクーポラから見た
フィレンツェの町


ベッキオ橋
ベッキオ橋
しし
ローマ門の近くにライオンが居た
いぬ?
なんと,道の反対側には犬(?)
よくみると狐みたいなんだけど…
獅子と犬の狛犬話もここまできたか…
フィレンツェ市街
ミケランジェロ広場から見た
フィレンツェ市街


ドゥオモのとって
ドゥオモの入り口の取っ手金具
みんななぜて入るのでピカピカ


<9月7日(金)>

帰りの電車までの時間に,メディチ家の図書館に行ってみた。図書館といっても,蔵書ではなく,閲覧席や建物のすごさに感動する。想像上の動物を扱った書物があって,それについてのパンフレットがあった。ユニコーンとか半人半馬(ケンタウルス)などの有名どころから,見たことのないものまでいろいろある。パンフレットを買ってしまった。

帰りはトラブルなく,ローマのフィウチーノ空港に到着。歩き疲れたイタリア旅行だった。原稿は明日から頑張ろう。


<9月8日(土)>

久しぶりに散髪に行く。本人は頭が軽くなって満足なのだけど,家族からははげしく不評。切りすぎたらしい。

午後,K田君から電話があった。フランクフルト中央駅から。フィンランドでの調査の続きで,ドイツでも学校を訪ねる。訪問先の学校の調整も,一昨日終わった。月曜,火曜は忙しい。それに水曜日は別の教育機関の訪問予定がある。

K田君とは,宿泊先のホテルで待ち合わせ。同校のM本先生,N平先生とともに打ち合わせに出たところ,ちょうどアプフェルボイ・エクスプレスが出発するところだった。土日にしか運行しないので,乗らない手はないということで乗車。アップルワインを飲みながら,若干の打ち合わせ。さらに,ドイツ居酒屋「ツム・ゲマルテン・ハウス」で続き。来週が楽しみだ。


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