この週,実は大学の授業がなかったりする。理由は,やっぱりベルグキルヒヴァイなのか…。盛り上がってるベルグキルヒヴァイを横目に見ながら,ザルツブルグにでかけた。祝祭大劇場ではストラヴィンスキーのバレエの観劇。夏の音楽祭の前にあるザルツブルグ聖霊降臨祭音楽祭の催し。
「結婚」は聴くのも観るのも初めて。ピアノが4台必要なこの曲,演奏される機会はあまりないと思う。振り付けは,ニジンスキーのオリジナルだそうだ。他の2曲も,音楽を聴くだけの時とはちがって,音のイメージが動きと対応していてとても面白い。しかし,すごい公演ができるなぁと,そんなことに感心する。
ハラインの塩坑を訪れた。ザルツブルグからローカル線でハラインまで行って,そこからタクシーでSarzburgwerkまで。塩坑とは,塩を掘り出すための坑道のこと。有史以来,ここでは塩が生産されてきた。その坑道にもぐっていくツアー。実はザルツブルグ近郊には,このような塩坑がいくつかある。
夜は祝祭大劇場で,ドイツレクイエム。
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団は,15年ほど前にバレンボイムが創設したオーケストラらしい。最近,音友とか読まないので知らなかったなぁ。
エアランゲンに帰ったのは夜。ベルグの観覧車が見られてちょっと嬉しい。
ベルグはまだ賑やか |
<5月22日(水)>
フランクフルトに移動。夜,Alteoperでの演奏会。
Alteoperはとても縦に長いホールで,いつもはそこそこの値段の2階席とか3階席だった。今回は,ほぼ舞台にかぶりつき。ドン・キ・ホーテでは,カプソンのチェロのエンドピンの延長にいる感じだった。それでわかったことは,このホール,前で聴くとものすごく音が良いということ。何事もそうかもしれないけど,ケチってはいけないのだ。 何がすごかったって,それはもうカプソンのチェロ。気迫のこもった演奏で,震えた。 |
Alteoperの4列目の席から |
ところで,この日フランクフルトでは何かのイベントがあるらしく,ホテル代が高騰。宿は特急で1駅乗ったアシャーフェンブルグまで行って泊まった。最終電車で移動したのだけど,それがかなり遅れた上に,宿が地図で見ていた感じよりかなり遠い。宿についたら,「どこにいたの!」と言われて,「電車の遅れで…」とか言い訳。安宿の常で,一定の時間でレセプションを閉めることになってたようだ。遅れてすみません…。
そんなわけで,翌朝はアシャーフェンブルグの町をまわった。お城(ヨハニスブルグ城)のまわりが観光ポイント。ホテルからは,教会の庭を経由して,城壁の外から細い道を通っていった。ここ,季節がよければ花のトンネルになるのかも知れない。
ヨハニスブルク城 |
花のトンネル |
城から観たマイン川 |
ヨハニスブルグ城の反対側 |
ベルグキルヒヴァイの会場側に住んでいる特権でもらった券で,観覧車に乗った。柵が低くて安全ベルトもない自己責任系のアトラクションで,心中おだやかではない。…写真を撮るのも怖い感じ。でも,いつもは見えないエアランゲンの全貌が見えて面白かった。
町の東 |
町の南 |
町の西 |
足下のジェットコースター |
出店をみていると,豚まんそっくりなものを打っていた。「中に何が入ってるの?」と聞いたら,何も入ってなくてソースで食べるということ。で,買ってみたら,ソースはバニラソース。甘い。半分も要らんな。
豚まんを売ってるのか… |
実は丼大のカップに一杯のバニラソースにどっぷりつかっている |
ベルグキルヒヴァイの期間中,23時まで演奏が許可されている。会場ではあちこちでいろんな音楽が鳴っている。オクトーバーフェストやホフブロイハウスのブラスバンドもあるし,カントリーやポップスも鳴っている。家に居るとあちこちから同時に聞こえるカオス状態。さすがに9時ごろをまわるとやかましく感じる。
そして,23時をまわっても,実は静かにはならない。会場に残った人たちが演奏無しで大騒ぎ。それが静まるのがだいたい24時半ごろ。なかなかなエネルギーですよ!
そして…夜が明けると,早朝から会場ではトンカン音がする。毎日これをやっている。何をしているのか見に行ってみた。すると,前日に会場で壊れた椅子や机を修理している音だった。みんなのってくると,文字通り椅子や机にのって,ジャンプする。そら,壊れるわな。しかし,いろんなことがあるなぁ。
ベルグの会。一番奥が私。(撮影:Y中先生) |
<5月25日(土)>
あまり天気の良くないベルグキルヒヴァイの週。でも,この日は良い天気。11時からY中先生と場所取りをして,三々五々集まった在留日本人の方々とベルグの会。めちゃめちゃ楽しかった。 夕方6時ごろまで飲んで,その後S美さんの家に場所を移して,バイエルンミュンヘンの試合観戦。もちろん勝った! 帰りは2時ごろ。ハウプトシュトラッセを歩いて帰った。すると,実はやかましいのはここだった。なんと,通り沿いの店が大音量で音楽を流している。若者がたくさん入っている。外に流れ出す音楽や歓声は,ベルグの会場より大きいかも。なんと,家に帰るとここはもう静かだった。家を借りるときに,この時期はやかましいよ,と言われていたけど,ここの方がよかったのかもね。大騒ぎを観るのはおもしろいし。 しかし,この土曜日,長い長〜い,楽しい1日になった。 |
ベルグキルヒヴァイの最終日。これで楽しいお祭りが終わってしまう。新聞には,「寒くて雨で,がらがらのベルグキルヒヴァイ」という見出し。確かに,ずっと雨だった。ベルグの会を企画した25日は,本当にめずらしい1日だったのでした。