シャルム・イッシェーフには,いくつか街がある。滞在したのはナーマベイというところで,たくさんモールがある賑やかな場所。その真ん中にあるホテルにいた。周囲にある高級リゾートホテルから,遊びに来る場所の一つになっている。
砂漠が広がる海岸の漁師町を開発した所らしい。背景に見える山には緑は一本もない。年に雨は1日か2日ぐらいらしい。1週間のうち,雲が浮かんだのが1日だけ。あとはずっと快晴だった。
シャルム・イッシェーフの風景 果てなく広がる砂漠の中につくられた街 |
豪華なリゾートホテルが建ち並ぶ所と さまざまな人が入り乱れる繁華街がある |
ホテルの人たちは(ここで会ったエジプトの人はみんなそうだけど)とても親切で人なつっこい。何か要るものはないか,問題は無いか,と顔を合わせると聞いてくれる。…で,実は問題がいろいろあった。まず,ホテルの無線LANが3つあって(全部ホテルの名前のついたLANですよ),宿泊した部屋では1つしか入らない。ところが,ホテルの人たちがパスワードを知っているのはそのうち2つ。それでは,部屋のLANに入れない。なぜ?いろいろやってたら,「わかった,部屋を変えよう」という大胆な解決策に。そして,向いの部屋に移動した。ここでは,別のLANが見えて,2つのパスワードの片方で接続できた。
ところが,この部屋の設備がいろいろとね。
まず,机には椅子がなかった。それで,「ストゥールを1つお願い」頼むと,どこからか2つもって来てくれた。
冷房は温度調節できるのだけど,実際には極寒か冷房無しかのデジタル。止めると暑いので運転すると寒い。調節が難しかった。そうそう,つけると冷気の吹き出し口から水滴が飛ぶのもなんともね…。そしてしばらくすると,必ずエラー表示(E4)がでる。でも止まらない。
寝るときにはエアコンは消したけど,そうすると明け方は寒い。寝具はシーツ一枚。これだと寒いので,毛布はないかと思ってさがしたら1枚だけ。こちらは2人。翌日,毛布をもう1枚頼んだら,キルティング風の掛け布団を2つもって来てくれた(これは気持ちよかったです)。…なんでも頼んだ数の倍来るのだろうか…。
ベッドの頭には,電灯が1つずつついているのだけど,そのうち1つのバルブが切れていた。事情を話して修理を頼むと,しばらくしてもって来てくれたのが仕様のちがう電灯。なので,シェードが被らない。「被せられないから,置いとくね」といって机の上に置いて帰ったのを見て,大笑い。
壁に向かって左の電灯 |
壁に向かって右の電灯 |
部屋には果物のプレートと珈琲(インスタントのパッケージ)が用意されていて,「これは無くなったら補充するよ」と最初に言っていたはずだけど,自動的に補充がされたことはない。珈琲を頼んだときの会話はこんな風。
「部屋に珈琲のパッケージをいくつかちょうだい」
「1ついるの?2ついるの?」
「いや,もう少し多めに…」
「いくついるの?」
「(はっきり言わなければならないのかと思って),5つちょうだい」
すると,コーヒーカップを出してきたので,
「そうじゃなくて,珈琲のパッケージをいくつか欲しいねん。部屋には珈琲のパッケージがないねん」
そのとき横にやってきた別の人がこの最後のお願いをアラビア語で伝えてくれて,ようやくインスタントのパッケージが欲しいと分かったらしく
「あとで持って行きます」
…そしてしばらくしたら,パッケージが10個のったお皿をもって来てくれました。…やっぱり頼んだ数の倍きましたね。
翌日は,フルーツの追加を頼んでみた。これは意外にあっさり,
「今持って行こうと思ってたんだ(ほんまか〜?)」
ということで,すぐに来てくれた。残念ながら,今回は1皿でしたけど(^_^;)。
というようなことで,毎日1種類ずついろいろ集めて暮らしていた。帰るまで手に入らなかったものは,部屋の電話。そういえば,フロントで宿帳とペンを渡されて,部屋で書いてもって来てということだったので,書いてもっていったときにペンを忘れていった。「部屋にかみさんがいるよ」,というとフロントの人が部屋に電話をしてたんだな。電話ないのに。そういえば,どうやってもテレビにケーブルチューナーの映像が出なかったって問題もあったな。
…という,なかなかサバイバルなホテルでした。すなおにリゾートホテルに泊まることをお薦めします。
シャルム・イッシェーフの休日は,とても大きなオス・メスのナポレオンに会えたり,グルクンの群れの中を泳げたりで,とても感動的な毎日だった。エジプト料理は,野菜も豊富に使ってあって,おいしかった。コシャリという,米,マカロニ,スパゲティの短いのを,焦がしタマネギ,レンズ豆,ひよこ豆,トマトと調理した食べ物があるのだけど,これもなかなかいけました。
ナポレオン |
光が差し込む浅瀬 |
ナーマベイの街の目抜き通りには,路上カフェ,路上レストランが並んでいる。ここを昼間に通ると,なんとも不思議。座席の区画が椰子の木の幹で区切ってあって,なんだかすり切れた絨毯の様なもので地面いっぱいに広がっている。これが,夜になると,クッションなどで覆われて,数人で囲めるそこそこ綺麗な空間になる。そして,もう電飾がすごい。音楽も,アラビアンから西欧のものまでいろいろ鳴ってて,賑やかのことこの上なし。4時に集合のツアーがあったので,その時間に通ったけど,まだ営業していた。おそるべし,エジプトの夜だった。
昼のカフェ |
夜のカフェ |